アクアプログラムとは
アクアプログラムは、ジュエリーブランド『4℃』と日本水フォーラムとの共同プロジェクトです。
「水」を通じた社会貢献により、水に関する問題を抱える途上国の女性たちを支援し、すべての女性へ「美しさ」と「ときめき」を届けることを目指しています。
2008年の開始から、これまでキリバス、スリランカ、バングラデシュで活動を実施しています。
▼アクアプログラム オフィシャルウェブサイト▼
https://www.fdcp.co.jp/4c-jewelry/4c_aquaprogram/
プロジェクト概要
1)プロジェクト名
アクアプログラム 2018
2)実施地
バングラデシュ クルナ管区 バゲルハート県 モレルガンジ郡
バングラデシュ | クルナ管区 |
3)受益者数
40世帯、194人
4)実施期間
2018年10月~2019年6月
5)現地パートナー団体
People for Rainwater Bangladesh
6)実施地の水問題
本プロジェクトの対象地であるモレルガンジ郡には、水道がなく、住民たちは生活用水や飲み水をため池や井戸から汲んだ水や、水売りから購入した水に頼っている。
水汲みは女性や子どもにとって重労働となり、水の購入費用は家計を圧迫している。また、汚染された水源が原因で下痢症などの病気になる住民も多く、治療にかかる費用がさらなる負担となっている。
7)実施内容
・基礎調査
・実施地域を管轄する行政関係者を交えたワークショップ
・雨水貯留タンク2基と集水配管一式を40世帯に設置
・雨水利用や水と衛生に関するワークショップ
・維持管理に関するトレーニング
・家庭訪問によるフォローアップ
・水質検査
8)期待される効果
・女性や女子児童が水汲みの負担から解放される
・水の購入費にかかる費用や水に起因する病気の薬代や治療費が削減される
・40世帯が雨水を活用して安全な飲み水を利用できるようになる
受益者の声
私の家の近くには良い水が得られる水源がありません。雨期には小さな水がめに雨水を貯めて、その雨水を飲んでいます。乾期には、家から1キロメートル以上離れた池から飲み水を得ていました。池の水を飲むと、しばしば下痢や病気にかかっていました。
息子がひどい下痢にかかったとき、医者からは「下痢の原因は飲み水だ」と言われました。医者からはさらに、「水は沸騰させてから飲むようにし、ろ過フィルターがついていない池の水は使わないように」と助言を得ましたが、私たちの家庭でそれを行うのは簡単ではありませんでした。
息子のこの件をきっかけに、私はずっと雨水貯留タンクのことを考えてきました。「もしも大きなタンクがあって、乾期にも雨水を飲むこができたら」と思っていました。
アクアプログラムによって、ついに待ちわびたその日が来ました。今では家族皆が雨水タンクから飲み水を得られるようになり、幸せです。
受益者と設置した雨水貯留タンク |
実施の様子
基礎調査 | ソーシャルマップの作成 |
郡関係者とのワークショップ | ユニオン関係者とのワークショップ |
建設した雨水貯留タンクの運搬 | フォローアップの家庭訪問 |
株式会社4℃ホールディングス、及び株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツをはじめ、活動に参加いただいた世帯、現地パートナー団体、実施地の地方行政関係のみなさまなど、多くのご支援とご協力により本プロジェクトを実施・完了することができました。ありがとうございました。
(報告者:チーフマネージャー 石原小枝)