ストックホルム世界水週間2018(主催:ストックホルム国際水研究所、期間:8月26日~31日、場所:ストックホルム)は、国際的な水課題について、専門家、政策意思決定者、民間企業、若手専門家、NGO等が一同に会し議論を行う国際会議です。今年は、133カ国から約3,600名が集い、「水、生態系と人間開発」をテーマに約300のセッションが開催されました。日本水フォーラムはこの機会を活用し、ノーザン・ウォーター・ネットワーク(NoWNET)の事務局としてNoWNETのメンバー機関を招集し、定期会合を開催しました。
NoWNETは、先進諸国間で知識と経験の共有を図り、連携を深めるためのネットワークとして2004年に発足しました。現在は、9カ国(フランス、オランダ、スイス、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ポルトガル、韓国、日本)の水パートナーシップ機関と、国際的な水の議論をけん引する2つの機関(世界水会議(WWC)、世界水パートナーシップ(GWP))で構成されています。
今年のストックホルム世界水週間では、加盟する9機関の担当者が集まり、各機関の現況や今後の活動予定、共同で行う活動の目的や情報発信の機会等について情報交換や議論を行いました。
昨年、NoWNETは、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第23回締約国会議(COP23)においてサイドイベントを開催しました。こうした取り組みは、水問題が気候変動問題においても重要な位置を占めており、水問題解決の重要性や行動の必要性を、既存の関係者だけではなく、気候変動問題に関わる人々にも情報発信することをねらいとしています。
NoWNET事務局であるJWFは、今年もこうした取り組みを継続することが望ましいと考え、今回の定期会合では、その内容や協力の在り方について発議を行いました。JWFは、議論の結果を踏まえ、メンバー機関と協力しながら、水の観点での気候変動適応策について、特に民間セクターの取り組みに着目して、各国の知見の共有を図ると共に、12月に開催されるCOP24への参加に向けた準備を進めていきます。
NoWNETメンバー会合の様子
NoWNETでは、メンバー機関のある国同士の相互企業訪問や交流・視察・共同研究も実施しています。ご関心のある方は、ぜひnownet[at]waterforum.jp までお問合せください。
※[at]をアットマークに変えて送信してください。
(報告者:マネージャー 石原小枝)