日本水フォーラムは、4℃ AQUA PROGRAM 2014年・2015年度で実施したスリランカ・バブニヤ県での雨水貯留タンク設置プロジェクトの効果を確認することを目的に、2016年9月よりフォローアップを実施しています。
4℃ AQUA PROGRAMとは
『4℃』は、株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツ1が展開するジュエリーブランドです。
4℃ AQUA PROGRAMは、水と深い関わりと共感を持つ『4℃』と、日本水フォーラムとの共同プロジェクトとして2008(平成20)年に設立されました。
水に関連する問題を抱える女性たちを支援することを目的に、これまでキリバス共和国、スリランカで活動を実施し、2014年度、2015年度プロジェクトではスリランカ・バブニヤ県で雨水貯留タンクの設置を行いました。
1 株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツは、日本水フォーラムの会員である株式会社4℃ホールディングスのグループ会社です。
フォローアップ概要
フォローアップは、2014年度、2015年度に雨水貯留タンクを設置した効果を確認することを目的として実施いたします。また、住民からのニーズが高いことから新規での雨水貯留タンクの設置を行います。
1)活動地
スリランカ 北部州 バブニヤ県 マハカッチャコディア村
スリランカ | 北部州 バブニヤ県 マハカッチャコディア村 |
2)実施期間
2016年9月~2017年2月
3)現地パートナー団体
Lanka Rain Water Harvesting Forum(LRWHF)
http://www.lankarainwater.org/
4)実施地の水問題
対象地域には水道がなく、村の住民は1キロ以上離れた井戸へ水を汲みに行く、または町に出て水を購入するなどして飲み水を得ている。しかし、水汲みは住民にとって重労働であり、水の購入費用は家計を圧迫している。また、近年では残留農薬による汚染の影響等による井戸水の水質(味や見た目)の変化が問題となっており、井戸水を飲み水として利用し続けると慢性腎臓疾患に繋がることが指摘されている。
5)実施内容
・2014年度、2015年度プロジェクトでの雨水貯留タンク設置後の情報収集
・9世帯を対象に、各世帯に雨水貯留タンクを設置する
・住民に対し、タンクの維持・管理に関するトレーニングを実施する
6)雨水貯留タンク設置の効果
・雨水を活用して農村地域の人びとが安全な飲み水を利用できるようになる
・井戸水の利用を控え、腎臓疾患の進行や拡大を防ぐことができる
・水の購入費や、水に起因する病気の薬代や治療費が削減される
写真
住民が共有して使用している井戸 | 井戸の水は濁り、住民は塩辛いと訴える |
設置予定の雨水貯留タンクと同様のタンク |
本活動は、Charity for Waterに寄せられたみなさまからの寄付によって運営しています。
(報告者:アシスタント・マネージャー 郡司晃江)