ストックホルム世界水週間2019 : NoWNETとしての取組み

「ストックホルム世界水週間2019」が、「社会のための水:誰も取り残されない包摂的な社会へ」というテーマのもと、2019年8月25日~30日にスウェーデン・ストックホルム Tele2 Arenaで開催されました。127か国より1,196機関4,000名が参加しました。

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Tele2 Arena(会場) 会場内の様子

日本水フォーラム(JWF)は、ノーザンウォーター・ネットワーク(NoWNET)の事務局として、「ストックホルム世界水週間2019」のテーマに沿ったセッションを開催しました。本セッションでは、アフリカ、フランス、インド、日本、オランダ、北アメリカ、スウェーデンの民間企業が、開発途上国の農村部貧困層が直面する災害時の水へのアクセス問題や水関連災害に対するコミュニティの強靭化等について情報共有し、先進国のコミュニティとして水関連SDGの達成にどう寄与していくかについて議論を行いました。

*:NoWNETは、先進国9カ国(フランス、オランダ、スイス、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ポルトガル、韓国、日本)の水パートナーシップ機関と、国際的な水の議論をけん引する2つの機関(世界水会議(WWC)、世界水パートナーシップ(GWP))で構成されるネットワークです。日本水フォーラムが事務局を務めています。

パネルディスカッションや会場との意見交換では、紹介事例を他地域にどう普及・社会実装していくかについて意見交換を行いました。また、各地域の災害リスクを低減し、水の安全保障を改善するために、各自治体や政府機関がどのような政策を提示すれば、民間企業がこの分野に関わりやすくなり、民間企業が有する資源やノウハウを動員できるかについて議論しました。さらに、政治的、自然災害的以外のリスクに対して、民間企業が巻き込まれることなく、必要な場所に効果的な資源が動員できるようにするため、民間企業と公的機関とのパートナーシップをどう構築していくかといった意見交換も行いました。

本セッションの結論として、次の点を強調しました。

  • 水関連災害分野における民間企業の参加を促進するには、制度的、資金的な手法を通じて、政治的不安定等、自然災害以外のリスクを減らす方法を見出すことが重要である。
  • 小規模民間セクターが地域のニーズに合ったサービスを提供するには、自治体や国政府から一部の資金的支援が必要である。そのような支援を行うことができれば、これら企業が、国や自治体によるサービスを補完することが可能となる。
  • 民間企業間のみならず、民間企業・公的機関間との政策対話を通じて、水の価値に関する人々の意識を高め、各々の信頼関係を構築していく事が不可欠である。

 

セッション概要・発表資料(英語): 
https://www.worldwaterweek.org/event/8512-private-companies-roles-towards-water-resilient-society-no-one-is-left-behind

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パネルディスカッションの様子 集合写真

(報告者:マネージャー 朝山由美子)

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