JWFファンド フォローアップとは
JWFファンドは、現場の課題やニーズに効率的かつ効果的に応えることを念頭に活動しています。2015年からは、活動終了から約1年後に課題やニーズにどのような変化が見られたかを把握、理解することを目的に、現地団体の協力を得て、フォローアップ調査を実施しています。
フォローアップ活動を開始して5年目となる2019年度は、JWFファンド2018で支援した7件の実施団体のうち、5件(ラオス1件、マラウイ1件、シエラレオネ1件、ウガンダ2件)に、フォローアップ調査実施の打診をしました。その結果、ラオスを除く4団体から実施承諾の回答を得て、フォローアップ調査を実施しました。
本ページでは、2つのコミュニティスクールにおける、VIPトイレ2基の建設と良い衛生習慣の教育(シエラレオネ)について、ご紹介いたします。
2つのコミュニティスクールにおける、VIPトイレ2基の建設と良い衛生習慣の教育(シエラレオネ)
実施概要 実施地の課題
主な実施事項
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フォローアップ結果
実施団体EEHRSLのスタッフ(Mr. Michael Luseni)により実施されたフォローアップ調査の結果は以下のとおりです。
- 建設したVIPトイレ 2基と手洗い設備2基の現在の状態
– 建設したVIPトイレ 2基と手洗い設備2基は、問題なく機能している。生徒たちは、2018年のプロジェクトで実施した良い衛生習慣に関するトレーニングで学んだことを実践し、適切にVIPトイレと手洗い設備を使用している。
VIPトイレと手洗い設備に目立った故障はない。トイレの南京錠が2つ壊れていたが、既に修理された。 - 維持管理体制
– 学校と学校運営委員会は、建設したVIPトイレと手洗い設備の維持管理と機能を確保するため、それぞれが責任を果たすことに合意している。
学校の合意事項
・ VIPトイレと手洗い設備の機能を確保するため、四半期ごとに政府補助金から約25ドルを寄付する。
・ 教師たちは、VIPトイレと手洗い設備の機能を確保するため、毎月約2ドルを寄付するほか、生徒の設備清掃を監督する。
学校運営委員会の合意事項
・ VIPトイレと手洗い設備の維持管理と修繕に責任を負う。
・ 3週間ごとにモニタリングを行い、その結果に応じてその対策を校長と学校運営委員会議長に報告する。
・ 生徒が清掃を行うよう、ブロンカ村とログボンコ村のコミュニティスクールは清掃制度を導入した。各学校は教師の監督のもと、生徒の名前が書かれた毎日の掃除当番表を作成している。学校には清掃員を雇う規定はない。 - 受益者の変化
– 次のような変化があった。
・野外排泄の減少
・学校と自宅での良い衛生習慣の実践
・トイレの後や手が汚れる作業の後の石鹸を使った手洗いの習慣化
・両校での環境衛生習慣の普及
・衛生教育と衛生に関する意識の向上 - 林や校舎裏での野外排泄がなくなったことと、衛生教育により、汚染された水に起因する病気が減っている。
- 2018年のプロジェクトで実施されたトレーニングに参加した児童たちが良い衛生習慣を実践しており、地域での汚染された水に起因する病気の減少の一助となっている。
- ヤシで作った柵で囲ったトイレを作り始めた住民もいる。
現場からの声
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Foday S. Kamaraさん(男性、15歳)、ブロンカ村の学校に通う生徒
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フォローアップ調査時の現地の様子
2018年にブロンカ村のコミュニティスクール に建設したVIPトイレ |
2018年にログボンコ村のコミュニティスクール に建設したVIPトイレ |
2018年にブロンカ村のコミュニティスクール に設置した手洗い設備 |
ブロンカ村のコミュニティスクールに通う 子どもたち |
(報告者:ディレクター 浅井重範)