JWF News 3⽉号 京都世界水大賞のプレゼンターを務めて

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【JWF News Vol. 197】2021年3⽉17⽇発⾏
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◇⽬次◇
・巻頭⾔ 国連【世界水の日】記念特別寄稿 京都世界水大賞のプレゼンターを務めて
・⽇本⽔フォーラムからのお知らせ
 - 「ユース水フォーラム・九州」発足
 - 打ち水大作戦と、国連「世界水の日」
 - 第9回APWFウェビナーのご案内
・⽇本⽔フォーラムからの報告
 - 河川基金ウェビナー開催報告
・活動へのご⽀援・ご協⼒のお願い
・掲⽰板コーナー

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・巻頭言 国連【世界水の日】記念特別寄稿 京都世界水大賞のプレゼンターを務めて
⽇本⽔フォーラム評議員 中本 晃(株式会社島津製作所 代表取締役会⻑)
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 本来であれば、正に今の時期に開催が予定されていた第9回世界水フォーラム(開催地:セネガル)が、世界的なコロナ禍の状況を踏まえ、2022年3月に延期となりました。それに伴い、同時期に顕彰を予定していた「京都世界水大賞」も延期されました。開催は1年先となりましたが、この大きなイベントの成功を祈念し、寄稿させていただきます。

 日本水フォーラムでは現在、「JWFファンド」、「ダルビッシュ 有 水基金」など4つの「草の根活動の支援」活動を行っており、個人や企業・団体の皆様からの支援も得て、発展途上国を中心に飲み水や衛生環境の改善に取り組んでいます。
 その中のひとつである「京都世界水大賞」は、世界で唯一、発展途上国の水問題解決に向けて優れた草の根活動を続ける団体を顕彰する国際的な賞です。2003年第3回世界水フォーラムが日本(琵琶湖・淀川流域)で開催されたことを契機に創設され、2006年第4回世界水フォーラムから顕彰がスタート、以来3年に一度開催される世界水フォーラムに併せて実施されています。
 2015年4月 韓国テグで開催された第7回世界水フォーラムの閉会式の席上、第4回京都水大賞の表彰式が行われ、僭越ながら協賛各社の代表としてプレゼンターを務める機会をいただきました。
 受賞はネパールのENPHOという団体で、太陽光を利用した水の消毒など環境に高度に適合した技術を用いて、コミュニティーや政府機関と協働して公衆衛生の向上に取り組んできたことが評価されました。ネパールでは2014年8月に洪水により多くの方々が犠牲となり、また表彰式の1週間後には大地震にも見舞われました。これらの災害は彼らの活動の大きな障害となったことと想像しますが、その困難を乗り越え、2015年5月からは新たな活動として、学校における衛生指導や給水・トイレ等の設備の建設・修繕を開始し、翌年6月には見事に活動を完了して素晴らしい成果を上げられたと知り、感嘆しますとともにほっとした次第です。

京都世界水大賞表彰式にて。左から竹村代表理事、受賞団体 ENPHO、筆者

 表彰式が終了した後、展示会場に移動し、日本パビリオンを見学しました。中央におもてなしスペースを大きく構え、その周囲を「水循環」、「水と衛生」、「水と都市」、「水と食料」、「水と災害」の5つのテーマに沿った展示ブースとイベントスペースで囲むなどアイデア満載のレイアウトで、日本政府、市民団体、民間企業の強力な連携・一体感、すなわち「オールジャパン」を打ち出していたことが印象的でした。当社も「健全な水循環」をテーマに、水に関する分析・計測技術で「水の安心と安全」を提供していることを展示紹介しましたが、世界における水問題の解決にはまだまだ課題が多いことを知り、当社が強みとする分析・計測技術でこれらの課題の解決により貢献すべく努力することの大切さを痛感しました。

展⽰説明を担当した当社社員たちと
日本パビリオンの展⽰説明を受ける様子

 草の根活動の支援は、単に支援金を出して給水設備やトイレを設置するといったことだけでは不十分で、コミュニティーと共に考えて活動し、手洗いなど水と衛生についての知識から、設備の維持管理などに至るまでの教育を行い、更に得られたことを他に波及させる努力が求められます。京都世界水大賞では、それらに加えて革新的で普遍性のある活動を実施し、他の団体の模範となることも重視しています。今回は、京都市が再度共催に加わることから、今まで以上に「京都」らしさを意識した選考になることを期待しています。京都の1200年以上の歴史は、伝統を守りつつも、常に革新を進めて変化し続けてきたことから生まれています。また数々の自然災害や疫病から復興してきた強靭性も備えています。これらの考え方に基づき、精力的に活動に取り組む団体を顕彰することが、SDGsの達成を推進する原動力のひとつとなっていくことに期待しています。最後に、コロナ禍が解消され、1年後に世界水フォーラムが無事開催されることを心より祈念いたします。

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・⽇本⽔フォーラムからのお知らせ
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– 「ユース水フォーラム・九州」発足

日本水フォーラムは、九州地方の高校生世代にご参加頂く、新たな取組みを開始することになりました。
その端緒として、「ユース水フォーラム・九州」を発足させます(2021年3月22日付)。
これに際し、去る3月12日(金)15時に、報道発表を行いました。
今後の詳細は、公式フェイスブック(@YouthWaterForumQ)で順次公表してまいります。

▼報道発表資料はこちら▼
http://www.waterforum.jp/pdf/News05_YWFQpress20210312.pdf

(報告者︓マネージャー 桑原清子)
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- 打ち水大作戦と、国連「世界水の日」

打ち水大作戦は 2003年、江戸時代の庶民の暮らしの知恵を「平成の打ち水」として再興させた、新たな市民活動としてスタートしました。今では、全国規模の市民活動に発展、定着しています。
18 年目を迎えた2020 年、新型コロナウィルス感染拡大が発生しました。ニューノーマル時代と言われた状況下、打ち水大作戦では、いち早く令和の「打ち水の作法」が提案・発信されました。その結果、全国の実施者推計は約 797 万人に達しました。
今年の国連「世界水の日」には、打ち水大作戦のウェブサイト・SNS上で、打ち水大作戦本部 家元によるコラムが発表される予定です。

▼打ち水大作戦ウェブサイトはこちら▼
http://uchimizu.jp/

(報告者︓マネージャー 桑原清子)
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– 第9回APWFウェビナーのご案内

・日時:2021年4月15日(木)14:00-15:00 (日本時間)
・トピック: 水スチュワードシップを通じた持続可能な水管理への産業界の取り組み
・スピーカー: アジア・太平洋 アライアンス・フォー・ウォーター・スチュワードシップ(AWS アジア・パシフィック)CEO ミーガン マクラウド氏
・詳細・参加登録(英語)
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_p5odEc9MQNaAJXtWqS_dxQ

(報告者:マネージャー 朝山由美子)

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・⽇本⽔フォーラムからの報告
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– JWF主催のウェビナーを開催しました
 日本水フォーラムは、3月10日16時よりウェビナーを主催いたしました。150名超の方にリアルタイムで参加いただき、また事前登録していただいた方にのみご案内した期間限定のオンデマンド配信でも、多くの方に聴講いただきました。
 ウェビナーでは、日本水フォーラムの竹村代表理事・事務局長から、「世界の水、日本の水ーなぜ、水を考えるのか?ー」をテーマとして、世界の水問題、日本の取り組み、ガバナンスの重要性などについて講演し、その後質疑応答を行いました。参加者の方から多くの質問をいただき、非常に盛況となりました。

▼詳しくはこちら
http://www.waterforum.jp/pdf/News06_Kasenkikin%20webinar%20report.pdf

(報告者:アシスタント・マネージャー 田畑美世)

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・活動へのご⽀援・ご協⼒のお願い
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⼤胆な発想と⾏動⼒で地球上の⽔問題解決を⽬指す⽇本⽔フォーラムを応援してください。
⽇本⽔フォーラムは、認定NPO法⼈です。⽇本⽔フォーラムへの「ご寄付」と「賛助会員の会費」は、税制優遇の対象となります。
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「第4回アジア・太平洋⽔サミット(4th APWS)」
開催⽇程︓令和4(2022)年4⽉23⽇(⼟)〜24⽇(⽇)
国内外の各種⾏事予定等を踏まえ、関係機関と調整しつつ、新たな開催⽇程を決定いたしました。
新たな⽇程で4th APWSを円滑に開催できるよう、引き続きご寄付・ご⽀援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

▼寄付の詳細はこちら▼
http://www.waterforum.jp/pdf/teaser_make_donation.pdf
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・掲⽰板コーナー
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【河川財団 令和2年度川づくり団体全国事例発表会】
主催:公益財団法人河川財団
開催日時:令和3年4月1日(~令和3年4月15日)
視聴方法:Web上での配信
URL:https://www.kasen.or.jp/kikin/info/itemid793-001517.html
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※免責事項︓⽇本⽔フォーラムは、掲⽰板の掲載情報に関して責任を負いかねます。
掲載情報へのお問い合わせは各主催者へお願いいたします。
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※掲⽰板への掲載希望、新規配信希望、配信停⽌・変更などは、下記アドレスまで
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JWF News Vol. 197 令和3年3⽉17⽇発⾏
特定⾮営利活動法⼈⽇本⽔フォーラム(認定NPO法⼈)
〒103-0015 東京都中央区⽇本橋箱崎町5-4 アライズ第2ビル6階
TEL: 03-5645-8040 FAX: 03-5645-8041
E-mail: news[at]waterforum.jp URL: http://www.waterforum.jp
※[at]をアットマークに変えて送信してください。
現在、新型コロナウイルス感染拡⼤の防⽌対策として、職員⼀同在宅勤務・テレワークを実施しています。
そのため、ご意⾒等に対するご返信に数⽇を要する場合もございますので、予めご了承頂きたくお願い致します。
皆様の安全とご健康を祈念申し上げます。
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このコンテンツは、公益財団法人 河川財団の河川基金の助成を受けています。

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