JWF News 11⽉号 第4回アジア・太平洋水サミット 第5回合同実行委員会を開催しました

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【JWF News Vol. 205】2021年11月17⽇発⾏
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◇⽬次◇
・巻頭言【特別寄稿】 日本水道の課題―インフラ衰退国の危機
・日本水フォーラムからのお知らせ
 - 第5回JWFウェビナー開催のご案内
・日本水フォーラムからの報告
 - 第4回アジア太平洋水サミット 第5回合同実行委員会(ウェブ会議)を開催しました
 - APWF第27回執行審議会を開催しました
 - 4℃との共同プロジェクト アクアプログラム2021年度の活動を開始しました!
・活動へのご⽀援・ご協⼒のお願い
・掲示板コーナー

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・巻頭言【特別寄稿】 日本水道の課題―インフラ衰退国の危機
日本水フォーラム評議員 宮﨑 正信(一般社団法人 日本水道工業団体連合会 専務理事)
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 日本のインフラ全般が老朽化しつつあることが度々報道されている。約40年前、米国では「荒廃するアメリカ」というレポートにより社会インフラの劣化について警鐘が鳴らされたが、わが国はそのあとを追っている。既に橋、道路、トンネルなどに加え、上工下水道システムも問題が深刻化している。

 水道に関して言えば、普及率98%を超え、国民皆水道と呼ばれる状況となって久しく、水道水が蛇口から出れば、人々に特段の関心はないかもしれないが、施設の老朽化と耐震性の不足というハード的な要因と、担当者、特にベテランの減少という人的要因が重なり、残念ながら、何か異常事態が起これば、容易に水供給が滞る脆弱なシステムとなっている。特に、小規模の水道事業では問題が顕在化しているにもかかわらず、報道されることは少ない。

 耐震適合率が基幹管路でようやく約4割(管路全体では1割程度)、管路更新率は約0.7%(取り換えに約130年)で老朽化が進行中である。浄水場も耐震化率は3割程度に留まっている。このため、地震や風水害が発生すれば水道施設も被害を受け、容易に断水してしまう。さすがに人口減少社会となり、また水源開発の進展と節水型機器の普及もあり、渇水による被害は過去と比べて減少したが、気候変動とも言われる異常気象のため毎年のように災害が発生し、それに対する緊急対応に終始しているのが実態である。広域的な水道にまとまり、長期計画に沿った維持管理、改築、更新が進められることが有効な対応策だが、問題意識に乏しい事業体が多いことは残念である。

 政府の公共事業予算が全体としてピーク時から半減し、当初予算で見ると水道予算も約4割にまで減少しているという現実を認識している人は少ないであろう。政府の水道予算と水道事業全体の建設投資額には関連があり、政府予算が減れば全体投資額も減少してしまう。現状の予算規模では、老朽化対策に十分なものではなく、将来の世代に継承することは困難な状況となっている。一方で米国バイデン政権は、コロナ対策に関連する中長期経済対策として、交通インフラ(電気自動車普及、道路・橋の整備など)、生活インフラ(低価格住宅、水道など)などに大型投資を盛り込んでいる。我が国政府にも期待したい。

 SDGsという言葉が最近のはやりだが、どうも発展途上国に対して上から目線で論じられることが多い気がする。こと水と衛生に関する課題は、発展途上国だけの問題ではなく「衰退国」ともいうべき我が国自身の課題である。和歌山市の水管橋が崩落する映像には驚いた。同様の施設が数多く存在することであろう。将来の世代にも水道サービスが享受できるよう取り組むのが現在の世代の責務である。そのためにも今一層のインフラ投資が必要と考えている。

崩落した水管橋、和歌山市・日本、2021年10月
(写真提供:日本水道新聞社)

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・⽇本⽔フォーラムからのお知らせ
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– 第5回JWFウェビナー開催のご案内

今回のウェビナーでは、熊本市及び地下水を共有する近隣市町村と官民協働で取り組んでいる地下水保全をどのように行っているかその対策についてご紹介します。本市の地下水保全の取組みを発信することで、途上国のSDG6における目標達成の一助になればと考えております。どうぞ、お気軽にご参加ください。

日時:令和3年11月24日
講師:熊本市環境局環境推進部首席審議員兼水保全課長 永田 努 氏
トピック:市域を超えた官民協働による地下水保全の取組
使用言語:英語

▼詳しくはこちら▼
https://www.waterforum.jp/news/18827/

(報告者:マネージャー 吉井麗子)

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・⽇本⽔フォーラムからの報告
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– 第4回アジア・太平洋水サミット 第5回合同実行委員会(ウェブ会議)を開催しました

10月26日(火)、森喜朗委員長(アジア・太平洋水フォーラム・会長/元内閣総理大臣)、大西一史副委員長(熊本市長)を始め、国内外17名の委員の参加のもと、第4回アジア・太平洋水サミット(APWS)第5回合同実行委員会をウェブ会議形式で開催しました。

事務局からは、各国の新型コロナウイルス感染状況を踏まえた会議の開催形態や、サミットの構成について説明しました。また、このサミットが「国連水の国際行動の10年」の中間レビューに向けたマイルストーンの一つとして国連決議で位置づけられていることもお伝えしました。各委員の皆様からは、サミットの開催形式、及び、分科会のテーマや統合セッションの進め方についても建設的な意見を多く頂戴しました。

▼詳しくはこちら▼
https://www.waterforum.jp/news/18820/

(報告者:マネージャー 吉井麗子)

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– APWF第27回執行審議会を開催しました

2021年10月20日、日本水フォーラムが事務局を務めるアジア・太平洋水フォーラム(Asia-Pacific Water Forum: APWF)は第27回APWF執行審議会をオンラインで開催しました。執行審議会には、APWFメンバー機関のほか、第4回アジア・太平洋水サミット(APWS)を共催する熊本市等、国内外の関係機関48名が参加しました。

APWF執行審議会ラビ・ナラヤナン議長、及び、チャンファ・ウー副議長による進行のもと、APWF事務局は、2022年4月23-24日に開催される第4回APWSの現段階の準備案を共有し、第4回APWSの会議構成や、テーマ別議題案、第4回APWS成果文書の骨子案、及び、全体会合における議論と分科会のつなげ方に関して、参加者と議論を交わしました。

▼詳しくはこちら▼
https://www.waterforum.jp/news/18846/

(報告者:マネージャー 朝山由美子)

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– 4℃との共同プロジェクト アクアプログラム2021年度の活動を開始しました!

アクアプログラムは、ジュエリーブランド『4℃』を展開する株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツと日本水フォーラムとの共同プロジェクトです。
 「水」を通じた社会貢献により、水に関する問題を抱える途上国の女性たちを支援し、すべての女性へ「美しさ」と「ときめき」を届けることを目指し、2008年の開始から、これまでキリバス、スリランカ、バングラデシュで活動を実施しています。 
 2017年からは、バングラデシュ(モレルガンジ郡)にて、継続的な活動を実施しています。バングラデシュの農村地域には、行政による水道サービスがありません。このため、本プロジェクト対象地区であるモレルガンジ郡では、生活用水や飲み水の水源を、ため池や井戸の水に頼っていますが、水質が良好ではなく、特に飲み水の確保が困難です。

▼詳しくはこちら▼
https://www.waterforum.jp/news/18822/

(報告者:アシスタント・マネージャー 田畑美世)

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・活動へのご⽀援・ご協⼒のお願い
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「第4回アジア・太平洋⽔サミット(4th APWS)」
開催⽇程︓令和4(2022)年4⽉23⽇(⼟)〜24⽇(⽇)
4th APWSを円滑に開催できるよう、ご寄付・ご⽀援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
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・掲示板コーナー
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【第18回「川の自然再生」セミナー】
主催:公益財団法人リバーフロント研究所
開催日時:2021年12月2日 (木) 14:00~17:00
参加方法:ZOOM WEBセミナー方式
URL:http://www.rfc.or.jp/

【第29回リバーフロント研究所研究発表会】
主催:公益財団法人リバーフロント研究所
開催日時:2021年11月22日13時~(2021年12月13日)
参加方法:WEB公開オンデマンド配信
URL:http://www.rfc.or.jp/ivent2021_hokokukai.html

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JWF News Vol. 205 令和3年11⽉17⽇発⾏
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皆様の安全とご健康を祈念申し上げます。
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