アジア・太平洋水フォーラム(APWF)第29回執行審議会の開催結果報告

○開催概要
 日本水フォーラムが事務局を務めるアジア・太平洋水フォーラムは、7月27日(水)に、シンガポール及びオンラインで、APWF第29回執行審議会を開催しました。本執行審議会は、第4回アジア・太平洋水サミット(APWS)後に開催した初めての会合です。本会合では、第4回アジア・太平洋水サミット(APWS)の開催結果を受け、今後3年間の活動を提案し、活動の方向性を議論することを目的に開催しました。本会合には、47名の方に参加をしていただきました。(シンガポール会場14名、オンライン33名)

○議事の内容
 会合の冒頭、APWF執行審議会議長を15年間務めていただいたラビ・ナラヤナン氏の退任に伴い、2022年4月より、新議長として任命されたオーストラリア・グリフィス大学国際水センターCEOのマーク・パスコ―氏のAPWF執行審議会議長の就任式を行いました。
 次に、APWF事務局より、第4回APWSの開催結果を報告しました。第4回APWSを共催した熊本市より、APWFメンバー機関の方々、第4回APWSに参加をしたすべての方々に感謝の意が表されました。
 APWF事務局は、第4回APWSの成果を基に、科学技術、ガバナンス、ファイナンスを活動の柱とする今後3年間の活動方針とロードマップを提示しました。APWFメンバー機関からは、アジア開発銀行(ADB)、国際アラル海救済基金執行委員会(EC-IFAS)、国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)、 ユネスコ 東アジア(UNESCO East Asia) ユネスコ アジア・太平洋地域科学局 (UNESCO Scientific bureau of Asia & Pacific)、国連食糧農業機関(FAO)、ウォーター・インテグリティ―・ネットワーク(WIN)、世界水パートナーシップ東南アジア、同南アジア(GWP Southeast Asia & South Asia)、日本サニテーションコンソーシアム(JSC)、韓国水フォーラム、太平洋アジア共同体事務局(SPC)、グローバル・インフラストラクチャー・ボード(Global Infrastructure Board)が、それぞれAPWFメンバー機関との協働の提案、及び各機関の事業実施において寄与を求めたい事項を共有しました。

○会議の結果
 各活動提案を受け、今後の方向性として、まずは新規事業を開拓するのではなく、既存の取り組みの中で、それぞれが各水課題に適した専門家・実務者を含むリソースを提供し合い、協働を通じて、互いの取り組みの相乗効果を目指していくことを確認し合いました。気候変動を含む、あらゆる水関連災害・リスクに対する強靭性(レジリエンス)を高めていくために、上述の視点から取り組んでいくこと、各国リーダーを含むあらゆる層の能力強化、とりわけ、アジア太平洋地域各国及び世界全体でのユースの育成の重要性、及びAPWFの活動として、これらに取り組んでいくことの意義についても共通認識を深めました。

(報告者:日本水フォーラム チーフ・マネージャー(国際担当))

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