第10回世界水フォーラム: 日本水フォーラム参加報告

第10回世界水フォーラムは、5月18~25日に、インドネシア・バリで開催されました。日本水フォーラムは、地域別プロセス、テーマ別プロセスにて、日本を含むアジア太平洋地域の水課題解決に資する知見の発信、展示会にて官民が一体となった日本パビリオンの企画・運営、ユース活動の情報発信、閉会式にて京都世界水大賞2024授賞式の開催等を行いました。

第10回世界水フォーラム開催概要

開催日 2024年 5月18日(土) ~ 25日(土)
開催地 インドネシア、バリ島
テーマ Water for shared Prosperity(繁栄を共有するための水)
主 催  世界水会議(WWC)、インドネシア政府
内 容

・160カ国から、登録者数2万人。7日間で延べ6.4万人が参加。
・35の地域プロセスセッション、125のテーマ別セッション、21の政治プロセスセッション、20のハイレベルパネル、13の特別セッション等が開催。
・ハイレベルパネルの1つ「バンドン精神水サミット」では、天皇陛下によるビデオ基調講演が行われました。
・閣僚級会合では「閣僚宣言」が採択され、健全な水循環や、世界湖沼の日の提案などが盛り込まれた。

1.アジア・太平洋地域プロセスのリード

JWFが事務局を務めるアジア・太平洋水フォーラム(APWF)は、K-water が事務局を務めるアジア水会議(AWC)、アジア開発銀行とともに、17のセッションからなる「アジア太平洋地域プロセス」全体の調整役を務めました。また、いくつかのセッションにはスピーカーとして登壇しました。さらに、アジア太平洋地域プロセス16のセッションから得られたキーメッセージを基に、「アジア・太平洋地域の繁栄を共有するための水」の道筋として、5つの指針ごとに提言をとりまとめ、総括セッションで発信しました。
テーマ別プロセスサブコーディネーターとは、4つのハイレベルパネルセッション(HLP2・3・8・11)を共催しました。JWF副会長の沖大幹教授には、HLP2にパネリストとして登壇いただいたほか、北東アジア サブリージョナルプロセスRP1,RP2セッションで、開会挨拶を述べていただきました。

 アジア太平洋地域プロセス詳細はこちら。https://www.waterforum.jp/news/21875/

アジア太平洋地域プロセス総括セッションの様子
HLP2セッションの様子

2: テーマ別プロセスへの参画

 JWFは、石渡幹夫理事が「(5-E)水危機・水災害・気候変動に対するレジリエンスを強化するための資金確保・増額」のトピックコーディネーターを務め、5Eメンバー機関等とセッションを共催しました。JWF副会長の沖大幹教授には、5E総括セッション 及び 5E2セッションに登壇いただきました。
  5E2 概要はこちら:https://www.waterforum.jp/pdf/WWF/10th-JWF-journal-0523-8-2P.pdf

 また、朝山チーフマネージャーが 「(4-D) 利害関係者の積極的な関わりと一般市民の参画の確保」のトピックメンバーとして、準備に携わったほか、4(協力と水外交)C3セッション「OECD水・ガバナンス指針:地域レベルでの実施のためのハンドブック」において、スピーカーとして登壇しました。

  4C3 詳細はこちら:https://www.waterforum.jp/news/22040/

5Eセッションの様子4C3セッションの様子

3.展示会(Expo & Fair)での、日本パビリオン

日本水フォーラムは、官民一体となり水の諸問題に対する我が国の様々な取り組みの情報発信を行う「日本パビリオン」の企画・運営を行いました。
「Sound Water Cycle:Leading to Shared Prosperity (繁栄を共有するための水)」のテーマの下、従来の日本パビリオンと比べても最大となる40に及ぶ企業・団体・省庁の参加を得て、水に纏わる日本の先端技術・提言等を広く発信しました。また、日本文化の紹介として、オープニングイベントでの琴演奏等や、水や日本酒の関わりをフィーチャーした「Japan Night」の開催など、期間中は、アジアを中心とした多数の来場者(VIPを含む)に訪れていただき、好評を博しました。
  ※当日プログラムの詳細(日本パビリオンホームページ)はこちら
  ※当日の報告(詳細)はこちら

オープニングイベントでの琴演奏ブース出展の様子
ジャパンナイトでのトークイベントパネルディスカッションの様子

4.ユース活動の展開

ユース水フォーラムは、2023年度の「ユース水フォーラム」動画募集にご応募いただいた応募者の中から2校を選出し、日本の高校生世代代表として、セッション等に参加いただきました。(※北海道富川高等学校及び福岡工業大学附属城東高等学校)
 ユースたちは、自身が取り組んでいる活動の紹介や海外のユース世代との交流を行い、世界の水関係者に対して水に関する課題を自分の言葉で発信しました。ユース世代による表現はメッセージ性が強く、世代・地域を超えた対話の礎となることを改めて確認しました。

セッションで発表を行う高校生セッションで発表を行う高校生
日本パビリオンでの活動紹介海外ユースとの交流

5.京都世界水大賞2024授賞式の開催

京都世界水大賞は、第3回世界水フォーラム(2003年、京都・滋賀・大阪にて開催)を契機に設立されました。発展途上国の水問題に対し、優れた活動を続ける草の根団体を顕彰する世界で唯一の賞です。

京都世界水大賞2024では、「伝統と革新の調和」の京都にならい、「文化」と「コミュニティ」に寄与し、持続可能な活動であるかという点で審査を行い、厳正な選考の結果、インドネシアのNGO「Youth Sanitation Concern(以下、YSC)」を大賞に選出しました。第10回世界水フォーラムの閉会式にて、授賞式を開催し、草の根活動の重要性を訴えました。

 » 授賞式の詳細はこちら: https://www.waterforum.jp/news/21911/
 » 受賞団体の詳細はこちら: https://www.waterforum.jp/news/21433/

開催日時・場所 概要
5月24日(金)
第10回世界水フォーラム閉会式内
主催:京都市、日本水フォーラム、WWC
受賞団体: ユース サニテーション コンサーン(インドネシア)
協賛 スポンサー: 旭酒造株式会社、株式会社 島津製作所(順不同)
授賞式の様子受賞団体YSCの取り組みの様子

6.デイリー速報等

  現地の動きを、日本国内・海外に向け、日々配信していました。詳細はこち

(第10回世界水フォーラム ご協賛・ご協力)

 (特別協賛)旭酒造株式会社、(協賛)株式会社熊谷組、(特別協力)鹿島建設株式会社 

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