アジア・太平洋水フォーラム(APWF) 第32回執行審議会開催報告

10月18日に、APWF 第 32 回執行審議会を タイ・バンコク、及び、オンラインのハイブリッド形式で開催しました。この度は、ESCAPの第8回環境開発委員会の参加、及び、執行審議会のバンコク開催の提案を受け、バンコクの国連カンファレンスセンターにおいて、執行審議会を開催することができました。会合には、主にバンコクで業務にあたっている現地参加者11名、及び、オンライン参加者44名の55名が参加しました。

会合では、主に、APWFネットワークの2024-2027の3ヵ年活動計画、 アプローチ、マイルストーンに関する議論を行ったほか、決議事項として、APWF 執行審議会副議長を選出しました。また、9月下旬に、インドネシア共和国公共事業・国民住宅省のバスキ・ハディムルジョノ元公共事業・国民住宅大臣と意見交換を行い、第5回アジア・太平洋水サミット(APWS)をインドネシアで開催することについて話し合い、今後、協議を進めることに関しLetter of Intentが交わされたことについて説明を行いました。

第1に、APWFネットワークの活動計画に関する議論では、次の点が特に強調されました。

  • 水のアジェンダの中で衛生・排水管理が果たす重要な役割、その可視性の向上、アジア太平洋地域の多様性を反映した的を絞った衛生戦略の必要性
  • 水-エネルギー-食料-気候-生態系(WEFE)ネクサスなど、より広範なテーマの中にサニテーションを統合することの重要性と、小島嶼国から大国まで、地域の多様性と行動計画の適応性
  • 太平洋島嶼国など、民間セクターの関与が限定的な地域における独自のニーズ、市民社会の重要な役割
  • 水スチュワードシップと民間セクターの役割の関連付け
  • ヒンドゥークシュ・ヒマラヤの氷河を守り、水を確保するために、強靭な河川管理を行うための協働の道筋を探求することの重要性
  • 水利権とガバナンス
  • 2023 年国連水会議の成果、及び、 2026 年ドゥシャンベ水会議等、今後の水関連イニシアティブ等から得られる洞察を行動計画に組み込み、その関連性を強化し、SDGと整合させること
  • SDGsの達成に不可欠な水文化、スマートシティ、技術革新などの問題への取り組みに、大学や研究機関を参加させる必要性
  • 資金調達

第2に、APWF 執行審議会副議長は、APWFメンバー機関から7名の推薦があり、ユネスコ東アジア局長のシャバス・カーン氏が選出されました。

写真:シャバス・カーン氏

第3に、APWFメンバー、及び、オブザーバー機関からの最新情報を共有し合いました。

APWF事務局は、APWFメンバー機関から頂いたコメントやアドバイスをもとに、APWFネットワーク活動計画をより具体的に実現させるための調整、資源動員に努めていきます。

写真: APWF第32回執行審議会参加者との集合写真

(報告者: 朝山由美子 チーフ・マネージャー)

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