アクアプログラムとは
アクアプログラムは、ジュエリーブランド『4℃』を展開する株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツと日本水フォーラムとの共同プロジェクトです。
「水」を通じた社会貢献により、水に関する問題を抱える途上国の人々を支援し、「美しさ」と「ときめき」を届けることを目指して、2008年の開始から、これまでキリバス、スリランカ、バングラデシュで活動を実施しています。
現在行っているバングラデシュのモレルガンジ郡での活動は、開始して7年たち8年目になりました。行政による水道サービスがなく、生活用水や飲み水の水源をため池や井戸の水に頼っていて、水質が良好ではなく、特に飲み水の確保が困難な地なので継続的に取り組んでいます。
▼アクアプログラム オフィシャルウェブサイト▼
アクアプログラムはSDGsの達成に貢献しています。
4℃アクアプログラム2024の概要
1)実施地
バングラデシュ クルナ管区 バゲルハート県 モレルガンジ郡 バライクハリユニオン ウッタースタロリ村 第5地区
2)実施期間
2024年10月~2025年7月
3)現地パートナー団体
Skywater Bangladesh Ltd.
4)実施地の水問題
クルナ管区バゲルハート県モレルガンジ郡はバングラデシュ国南西の沿岸部にあり、人口約30万人の農村地域です。モレルガンジ郡バライクハリユニオンには3つの村があり、アクアプログラムのプロジェクト対象地はウッター(北)スタロリ村です。
今年から対象となる第5地区の世帯数は625、人口は3,152人です。この地区では、水を得るために遠く離れたため池や井戸から汲んだ水や、水売りから購入した水に頼っています。水汲みは特に女性や女子児童にとって重労働となっています。毎日、家事や教育に充てるべき時間が水汲みに割かれています。また、これらの水源の水質は良好ではないため、下痢症などの病気になる人も多く、農村の多くの家庭にとってはその治療費も経済的な負担です。
アクアプログラムでは2017~2023年の7年間をかけて、第5地区の東隣にある第4地区の300世帯(1,393人)に雨水貯留システムAMAMIZUタンクを設置しました。第4地区世帯数約630の半数近くまで支援しました。設置可能とされるほぼ全ての世帯に普及することができました。
5)実施内容
第5地区で雨水を貯留し飲み水用に利用できるAMAMIZUタンクシステムを希望する世帯を調査して、設置します。また、住民自身が設置した雨水貯留施設の維持管理をできるように、AMAMIZUタンク利用と維持管理のためのトレーニングを実施します。
【実施事項】
・第5地区全集落基礎情報調査
・適格な希望世帯への雨水貯留システムAMAMIZUタンクの設置
・雨水貯留システムの利用と維持管理に関するトレーニングの実施
・前回までの雨水貯留システム導入世帯(第4地区)から新規導入世帯へむけた、知識と経験の共有ワークショップ
・フォローアップ(利用と維持管理についての状況確認と指導、システムに貯まった雨水の水質検査)
6)受益者数
25世帯 約100人
7)期待される効果
・特に女性や子どもたちが、水汲みの負担から解放される
・雨水を活用して農村地域の人びとが安全な飲み水を利用できるようになる
・水の購入にかかる費用や水に起因する病気が削減される
昨年実施したアクアプログラム2023受益者の様子
▼2024.10.8 アクアプログラム2023が完了しました!▼
https://www.waterforum.jp/news/22489/
(報告者:プロジェクトマネージャー 鈴木武二郎)