JWF News 11月号 JWFファンド2016の支援団体が決定しました!

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【JWF News Vol.146】 JWFファンド2016の支援団体が決定しました!
2016年11月2日発行

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◇目 次◇

・巻頭言 水源地域のための水力開発

・日本水フォーラムからのお知らせ
-スリランカでの雨水貯留タンク設置プロジェクト フォローアップ実施のお知らせ

・日本水フォーラムからの報告
-JWFファンド2016の支援団体が決定しました!
-ミャンマーウォーター2016でセッションを開催しました

・活動へのご支援・ご協力のお願いについて

・掲示板コーナー

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・巻頭言 水源地域のための水力開発 代表理事 竹村公太郎

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水力は太陽エネルギー
雨は太陽がもたらしてくれます。
太陽は海を照らし、水を蒸発させ、上空で冷やされ、雨となって降ってきます。水は太陽エネルギーの1つなのです。
太陽エネルギーは膨大で無限です。しかし、太陽エネルギーは二つの欠点を持っています。一点目は、時間的変動が大きいことです。二点目は、単位面積当たりのエネルギー量が小さいことです。
太陽エネルギーの一つである水も同じです。時間的変動が大きく、単位面積当たりのエネルギー量は小さいのです。ところが、この水の欠点は日本の地形とダムによって解消されるのです。

日本列島とダム
日本列島はアジアモンスーン帯に位置し、海に囲まれています。この列島には一年中、太陽の力によって豊富な雨がもたらされます。
そして、この日本列島の70%を占める山岳が、小さいエネルギーの雨を集め、沢となり、渓流となり、大きなエネルギーの水流にしてくれるのです。単位面積当たりのエネルギー量の小さい雨は、日本列島の山岳地形が大きくしてくれるのです。
一方、この山岳地形は時として大きな欠点となります。日本の河川は、世界の大陸の河川と比べると滝のように急流です。降った雨は一気に海に流れ下ってしまうのです。
もともと時間的変動の大きい雨が、日本列島の地形により、さらに極端に時間的変動が大きい水エネルギーとなってしまいます。
この時間的変動が大きく、使い勝手の悪い水エネルギーを、ダムによって時間的変動の小さい、使い勝手の良い水エネルギーに変えます。ダムは一気に流れ去る水を貯めて、水エネルギーの変動を平滑化してくれるのです。日本列島の地形とダムによって、日本は水力という太陽エネルギーの宝庫となるのです。

水源地域への視点と認識
この水力発電の開発には、課題が横たわっています。その課題とは、「水源地域」の視点と認識です。
その視点と認識とは、流れる水は昔から水源地域の人々の大切な共有財産である事です。
日本は、近代化の中で人口と経済を急速に膨張させ、都市化を進展させました。その間、水源地域で多くのダムが建設され、都市へ水を供給し、電力を供給してきました。水源地域は、一身に都市の発展を支え続けてきたのです。
現在、その水源地域は深刻な過疎化と環境劣化に襲われています。
水力発電の開発を考える際には、これら水源地域への視点と認識が必要となってきます。

水源地域のための水力開発に向けた協力体制の構築を
水力は日本固有の貴重なエネルギー資源です。しかし、その水力は水源地域の人々の大切な共有財産でもあるのです。これからのポスト近代の日本では、都市の資本力で水力発電開発を一方的に進めることはできません。
21世紀の水力開発は、近代化で進めてきた水源地域に犠牲を強いる開発手法ではなく、水源地域のための事業とする必要があるのです。水力発電によって水源地域に様々な潤いをもたらす事業とするのです。これによって、水源地域の森林整備を行い、国土を未来世代に遺産として継承することができるのです。
ダムといっても新しい巨大ダムを建設する必要はありません。既存のダムを徹底的に活用するのです。そして、その水力開発には水源地域を支援するための体制を構築する必要があります。
そのためには、全ての行政機関は垣根を外して協力体制をとる必要があります。また、資金が十分でない水源地域のために、地域のみならず都市の資金力が必要です。
水源地域の永続的発展と、日本の持続可能なエネルギー確保のために、政治の指導力によって、関係行政機関が連携していくことが、これを実現していく道筋となります。

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・日本水フォーラムからのお知らせ

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スリランカでの雨水貯留タンク設置プロジェクト フォローアップ実施のお知らせ

日本水フォーラムは、4℃ AQUA PROGRAM 2014年・2015年度で実施したスリランカ・バブニヤ県での雨水貯留タンク設置プロジェクトの効果を確認することを目的に、2016年9月よりフォローアップを実施しています。
本活動は、Charity for Waterに寄せられたみなさまからの寄付によって運営しています。
皆様のご理解とご支援に感謝いたします。

▼詳しくはこちら▼
https://www.waterforum.jp/jp/news/grassroots/2016/1024/?p=3059
(報告者:アシスタント・マネージャー 郡司晃江)

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・日本水フォーラムからの報告

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JWFファンド2016の支援団体が決定しました!

JWFファンドは、日本水フォーラム会員の皆様からの会費や、一般の皆様からの寄付により運営されています。
途上国において草の根レベルで水問題の解決に取り組む団体を支援する活動で、2005年の開始以降本年で12年目となります。
2016年度の募集では、45カ国から560件の応募がありました。選考の結果、本年度は5カ国6件のプロジェクトに対し支援を実施することを決定しました。

▼詳しくはこちら▼
https://www.waterforum.jp/jp/news/grassroots/2016/1003/?p=2564
(報告者:マネージャー 石原小枝)

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ミャンマーウォーター2016でセッションを開催しました

日本水フォーラムは、ミャンマー ヤンゴン市において開催されたミャンマーウォーター2016でセッションを開催しました。
水供給や水処理に関して、日本が高度経済成長を通じて得た教訓や、日本の技術や経験を生かしたアジアでの展開を紹介することにより、ミャンマーの持続的発展と、日本からの貢献について考えるセッションです。

▼詳しくはこちら▼
https://www.waterforum.jp/jp/news/transmitting/2016/1102/?p=3261
(報告者:マネージャー 石原小枝)

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・活動へのご支援・ご協力のお願いについて

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日本水フォーラムは、皆様の会費及び寄付等によって国内外の水問題解決に向けた
活動を行っております。日本水フォーラムの活動を支援していただける
会員を募集しております。
水問題解決に向けた持続可能な取組みを行うために、皆様の温かいご支援を
なにとぞよろしくお願いいたします。

▼会員募集の詳細はこちら▼
https://www.waterforum.jp/jp/get_involved/pages/become_a_member.php

日本水フォーラムは、国内外の水問題解決に向けて分野問わず幅広い方々と
協働で活動を展開しています。
日本水フォーラムの活動にご協力いただける方、ご興味のある方は
以下よりお問い合わせください。

▼問い合わせ先はこちら▼
TEL: 03-5645-8040
E-mail: news[at]waterforum.jp
※[at]をアットマークに変えて送信してください。

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・掲示板コーナー

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【第14回川の自然再生セミナー】
主催:公益財団法人リバーフロント研究所
日時:2016年11月11日(金)
場所:月島社会教育会館4階ホール(東京都)
http://www.rfc.or.jp/

【河川情報センター講演会】
主催:一般財団法人河川情報センター
日時:2016年11月22日(火)14:00~15:40
場所:愛知県産業労働センター(ウインクあいち)9F「902会議室」(愛知県)
http://www.river.or.jp/01kenshuu/kouen/34/index.html

【第191回河川文化を語る会】
講演『未来への記憶を呼び覚ます・・・ 文画人・堤楢次郎が記録した大正・昭和の水都・大阪の眺めから』
主催:公益社団法人 日本河川協会
日時:2016年11月30日(水)
場所:エル・おおさか(大阪府立労働センター)6F「606会議室」(大阪府)
http://www.japanriver.or.jp/kataru/kataru_index.htm

※免責事項:日本水フォーラムは、掲示板の掲載情報に関して責任を負いかねます。
掲載情報へのお問い合わせは各主催者へお願いいたします。

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下記アドレスまで

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JWF News Vol.146    平成28年11月2日発行
特定非営利活動法人日本水フォーラム
〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町5-4 アライズ第2ビル6階
TEL: 03-5645-8040 FAX: 03-5645-8041
E-mail: news[at]waterforum.jp URL: https://www.waterforum.jp
※[at]をアットマークに変えて送信してください。

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