4℃ AQUA PROGRAMとは
『4℃』は、株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツ1が展開するジュエリーブランドです。
4℃ AQUA PROGRAMは、水と深い関わりと共感を持つ『4℃』と、日本水フォーラムとの共同プロジェクトとして2008年(平成20年)に設立され、水に関連する問題を抱える途上国の女性たちを支援することを目的に、これまでキリバス共和国、スリランカで活動を実施してきました。
2016年度からは、活動地をバングラデシュに移し、活動を展開しています。
1 株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツは、日本水フォーラムの会員である株式会社4℃ホールディングスのグループ会社です。
4℃オフィシャルウェブサイト 「4℃ AQUA PROGRAM」
http://www.fdcp.co.jp/company/csr/
4℃ AQUA PROGRAM 2016 プロジェクト概要
1)プロジェクト名
雨水の恩恵を ~雨水利用促進プロジェクト~
2)実施地
バングラデシュ クルナ管区 バゲルハート県 モレルガンジ郡
バングラデシュ | クルナ管区 |
3)受益者数
30世帯、154人
4)実施期間
2016年7月~2017年4月
5)現地パートナー団体
People for Rainwater Bangladesh
6)実施地の水問題
対象地域には水道がなく、本プロジェクトの対象地であるモレルガンジ郡では、住民たちは生活用水や飲み水をため池や井戸から汲んだ水や、水売りから購入した水に頼っている。水汲みは女性や子どもにとって重労働となり、水の購入費用は家計を圧迫している。また、汚染された水源が原因で下痢症などの病気になる住民も多く、治療にかかる費用がさらなる負担となっている。
7)実施内容
・基礎調査
・ステークホルダーとのワークショップ
・雨水貯留タンクを30世帯に2基ずつ設置
・雨水利用や水と衛生に関するワークショップ
・維持管理に関するトレーニング
・家庭訪問によるフォローアップ
・水質検査
8)期待される効果
・30世帯が雨水を活用して安全な飲み水を利用できるようになる
・女性や女子児童が水汲みから解放される
・住民が雨水貯留タンクを維持管理できるようになる
・水の購入費にかかる費用や水に起因する病気の薬代や治療費が削減される
現場からの声
- ファヒマ・アクタールさん
私の家は、夫、息子2人、娘1人の5人家族です。夫の収入はわずかですが、なんとかうまく生活しています。しかし、唯一足りていないのは、安全な飲み水です。安全な水を買うお金もなく、2キロ離れた池から水を汲むことしかできません。
水に関して一番記憶に残っているのは、私が池の水を飲んで下痢になりひどく体調を崩したときのことです。夜中に下痢になりましたが、12キロ離れた病院へ行くには交通手段もなく、朝になって夫と周りの人たちが私を運んでくれるまで耐えました。3日間入院しましたが、そのとき頭に浮かんだのは子どもたちのことでした。もし私が死んだら、子どもたちはどうなってしまうのだろうと考えたあの夜のことは忘れることができません。
雨水貯留タンクが家にあることを大変うれしく思います。感謝します。
設置した雨水貯留タンクとファヒマ・アクタールさん |
実施のようす
基礎調査 | ソーシャルマップの作成 |
郡レベルでのワークショップ | 雨水貯留タンクの製造 |
設置したタンク | 維持管理に関するトレーニング |
株式会社4℃ホールディングス、及び株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツをはじめ、活動に参加いただいた世帯、現地パートナー団体、実施地の地方自治体など、多くの皆さまのご支援とご協力により本プロジェクトを実施することができました。ご支援と、協力いただき、ありがとうございました。
(報告者:アシスタント・マネージャー 郡司晃江)