日本水フォーラムは、2015年12月14日(月)~16日(水)に、中国広東省佛山市で、世界水パートナーシップ(GWP)・GWP中国技術諮問委員会共催による「洪水管理にかかる南南協力 地域ワークシヨップ」に参加をしました。本ワークショップは、GWP 中央アジア・コーカサス、GWP南アジア、GWP東南アジア、GWP中国技術諮問委員会からの代表者が一堂に集まり、アジア地域の共通課題の一つである洪水管理をより効果的に実施していくために、どうやって共に取り組んでいくことができるかを協議するために開催されました。
本ワークショップでは、(1)洪水予測、モニタリング、洪水予警報システムとその対応、(2) 都市部における洪水管理、(3) コミュニティを基盤とした洪水管理へのアプローチ、(4)気候変動を考慮した実践的な洪水管理、という4つのテーマごとに協議を行いました。本ワークショップで特筆すべきことは、参加者が、洪水管理に関する経験や知見をざっくばらんに交換し、キャパシティビルディングや今後のプロジェクト形成等に活かすために、ワールドカフェスタイルで、上記4テーマの取り組みを推進していく上での課題や機会、解決策について意見交換を行い、すべての参加者の知見や意見を結集したことです。
日本水フォーラムは、上記テーマ(4)の話題提供者として、日本水フォーラムが事務局を務めるアジア・太平洋水フォーラム(APWF)が、GWPの協力を得て、アジア開発銀行(ADB)と共著した「The Metaguideline for Water and Climate Change」の発表を行い、気候変動対策において、水分野からは何をどうやって実施すべきか、GWP のアジア地域コーディネーターは、どのような役割を果たしていくことができるか、事例を交えながら紹介しました。
本ワークショップでは、最後に、コミュニティ主導の気候変動対策、災害リスクの低減、持続可能な開発目標、都市部における水管理といった観点から、参加機関が今後更なる協働を推進していくためのロードマップに関する協議を行いました。
日本水フォーラムは、今後もAPWFを通じ、GWP本部や、上記アジア4地域のGWP技術諮問委員会と協力しながら、アジア太平洋地域の水の安全保障の改善に向けた政策提言活動を行っていきます。